診療体制
チームによる総合的な医療を提供
当院の下肢救済・フットケアセンターは、閉塞性動脈硬化症や糖尿病を基礎として発症した下肢の潰瘍・壊疽、これにより切断の危機に瀕した病態(包括的高度慢性下肢虚血:chronic limb threatening ischemia=CLTI)に対し、循環器内科・形成外科・整形外科・糖尿病内科など複数科の専門医師および皮膚・排泄ケア認定看護師・理学療法士・管理栄養士の専門職がチームで診療にあたっています。
外来診療につきましては、完全予約制での診療体制をとっておりますので、ご紹介をいただく場合は、予約のお電話をいただけますようお願いいたします。
また、当センターでは、急性下肢動脈閉塞症に対し、血管外科と循環器内科が協力して血行再建にあたる“ハイブリッド治療”にも力を入れています。治療が遅れると下肢切断が必要となる、緊急性の高い疾患ですので、お電話を頂ければ速やかに対応いたします。
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ご予約
平日8:30~17:30 ※土曜は12:00まで地域連携室 直通番号
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03-3399-0257
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緊急受診
担当医師が対応いたします病院代表
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03-3399-1101
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医師紹介
<医師をクリックすると詳しい内容をご覧になれます>
小金井 博士
Koganei Hiroshi
下肢救済・フットケアセンター長
循環器内科医長主な専門冠動脈疾患、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症など)
医師紹介
下肢救済・フットケアセンター
下肢救済・フットケアセンター長
循環器内科医長小金井 博士
Koganei Hiroshi
- 入職
- 2011年
- 主な専門分野
- 冠動脈疾患、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症など)
冠動脈・末梢血管カテーテル治療
- 医学博士
- 日本内科学会認定内科医
- 日本循環器学会認定循環器専門医
- 日本心血管インターベンション治療学会専門医
1994年 東京医科大学医学部 卒業 1994年 東京女子医科大学病院 1996年 聖隷浜松病院 2001年 東京女子医科大学病院 2003年 東京都立府中病院(現 多摩総合医療センター) 2008年 NTT東日本関東病院
メッセージMessage
患者様・開業医の先生方がご利用しやすい敷居の低さと素早い対応、地元で受けられる専門性の高い医療。これらを両立させるため、日々努力しています。
内田 龍志
Uchida Ryuji
部長
主な専門形成外科領域
医師紹介
形成外科
部長内田 龍志
Uchida Ryuji
- 入職
- 2023年
- 主な専門分野
- 形成外科領域
- 医学博士
- 日本形成外科学会形成外科専門医
- 日本形成外科学会
- 日本美容外科学会
- 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
- 日本熱傷学会
- 日本創傷外科学会
1997年 東京医科大学医学部 卒業 1999年 東京医科大学病院 形成外科学教室 2002年 船橋市立医療センター 救急救命部 2006年 東京医科大学病院 形成外科学教室助教 2007年 東京医科大学茨城医療センター 形成外科 部長 2018年 船橋市立医療センター 形成外科 部長 2020年 深谷赤十字病院 形成外科 部長 2022年 佼成病院 形成外科 部長
メッセージMessage
患者様に近い医師でありたいと思っております。
どうぞ、よろしくお願いいたします。大住 幸司
Osumi Koji
医長
主な専門消化器外科、血管外科
医師紹介
下肢救済・フットケアセンター
医長大住 幸司
Osumi Koji
- 入職
- 2018年
- 主な専門分野
- 消化器外科、血管外科
- 医学博士
- 日本外科学会外科専門医・指導医
- 日本消化器外科学会消化器外科専門医・指導医
- 日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
- 日本内視鏡外科学会技術認定医
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
- 日本腹部救急医学会腹部救急認定医
- 三学会構成心臓血管外科専門医認定機構心臓血管外科専門医・修練指導医
- 日本脈管学会脈管専門医
- 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による指導医
- 日本血管外科学会血管内治療認定医
- 日本医師会認定産業医 取得
- 腹部大動脈瘤ステントグラフト指導医
- 胸部大動脈瘤ステントグラフト指導医
1995年 慶應義塾大学医学部 卒業 1995年 慶應義塾大学病院 外科研修医 1996年 佐野厚生総合病院 外科 医員 1997年 総合太田病院(現:太田記念病院) 外科 医員 1998年 慶應義塾大学病院 専修医 2001年 浜松赤十字病院 外科 医員 2003年 浜松赤十字病院 第一外科 副部長 2004年 国立病院機構東京医療センター 外科 医員 2017年 平塚市民病院 血管外科部長、消化器外科主任医長
メッセージMessage
一般・消化器外科および末梢血管外科を専門にしています。血管の手術もできる消化器外科医を目指して消化器、血管疾患両方を数多く経験してきました。その経験を生かし、地域の医療に貢献できるよう努力していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
小池 雄太
Koike Yuta
内科医長
主な専門糖尿病
医師紹介
下肢救済・フットケアセンター
内科医長小池 雄太
Koike Yuta
- 入職
- 2017年
- 主な専門分野
- 糖尿病
- 内分泌代謝・糖尿病内科領域研修指導医
- 日本内科学会認定内科医
- 日本糖尿病学会糖尿病専門医
- 日本内分泌学会会員
- 日本医師会認定産業医
1999年 大阪医科大学医学部 卒業 1999年 京都大学医学部附属病院 内科研修医 2000年 静岡市立静岡病院 内科研修医 2002年 洛和会音羽病院 代謝内分泌科 医員 2004年 京都大学医学部附属病院 内分泌・代謝内科 医員 2005年 海老名総合病院・糖尿病センター 医員 2008年 JCHO東京鎌田医療センター健康管理センター 医長、内科外来、嘱託産業医 2016年 啓仁会新宿野村ビルクリニック 内科 院長、嘱託産業医 2017年 医療法人財団南葛医協 扇橋診療所 副所長、内科、在宅往診
メッセージMessage
初めまして。2017年11月より荻窪病院 内科へ入職させていただきました小池 雄太と申します。
これまで糖尿病をはじめ、生活習慣病の予防・治療を念頭に行って参りました。少子・高齢化が進む一方、疾病は複合的になって参りました。日々の日常臨床において、患者様への細かい問診・診察を行って参りたいと思います。
症例
症例1. 下肢閉塞性動脈硬化症 カテーテル治療
下肢の血行再建による難治性潰瘍の治療を行っています。
診断:末梢動脈疾患(下肢閉塞性動脈硬化症)、左下腿・足部難治性潰瘍
症例:左下腿および足部の潰瘍に対して他院にて治療を受けていたが、改善しないため、当科紹介。左ankle brachial pressure index (ABI) 0.47と低下を認め、末梢動脈疾患による血流障害により、潰瘍が難治性となっている(重症虚血肢)と判断した。血管造影上、左浅大腿動脈~左膝窩動脈遠位部閉塞を認め、血管内治療を行った。血行再建後、ABIは0.87に改善し、潰瘍は治癒傾向を示した。
▲下肢閉塞性動脈硬化症
血管内治療前(左)血管内治療後(右)
症例2. 末梢動脈疾患、左第五趾難治性潰瘍
診断:末梢動脈疾患、左第五趾難治性潰瘍
既往歴:左膝窩動脈瘤→左浅大腿動脈・膝窩動脈バイパス術
経過:左足部安静時疼痛および第五趾難治性潰瘍にて近医より紹介。アンギオにて左膝窩動脈遠位部閉塞を認めたため、血管内治療(バルーン拡張)を行った。2か月後、再び安静時疼痛が出現。アンギオにて左膝窩動脈バイパス閉塞を認めた(図1)。血栓吸引およびバルーン拡張を実施し、再疎通に成功(図2)。2回の血管内治療後、潰瘍は治癒に至った。
糖尿病性足病変 トータルコンタクトキャスト法
重症の血行不全や糖尿病性神経障害を伴う難治性の足部潰瘍病変では、患者さんが歩行したまま通常の創傷管理を行っていては治癒までに長期間を要し治療が困難な場合が少なくありません。当院ではTotal Contact Cast(トータルコンタクトキャスト・TCC)というギプスを用いた治療を行っています。TCCとは、下腿から足部にかけてぴったりと成形されたギプスであり、足底にかかる負荷を軽減させ、傷の部分に圧迫がかからないようにした状態でギプス固定する手法です。患部を保護し固定してやることで創部の早期閉鎖が期待できる方法として海外ではすでに広く行われ、その有用性が報告されています。
シャルコー足は足部に生じる骨、関節破壊性の関節症であり、多くは糖尿病長期罹患患者に発症します。急速に進行する関節破壊とそれに不相応に軽度の疼痛を特徴とし、足部、足関節の不安定性、および足部アーチの扁平化や足首周辺の著明な変形を生じます。
急性期の保存療法として、当院ではTotal Contact Cast (TCC)を行っています。また、進行してしまった変形に対しても潰瘍や感染の発生を予防する目的で手術治療を行っています。
▲Total Contact Cast勉強会の様子
2022年度実績
閉塞性下肢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症・急性下肢動脈閉塞)、および糖尿病性足病変による入院 | 85例 |
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学会発表・講演
タイトル | 筆頭演者 | 発表学会名 |
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2019年度 | ||
講演「下肢浮腫について~深部静脈血栓症の鑑別を中心に~」 | 小金井 博士 | 練馬区医師会学術部循環器懇話会 |
糖尿病下肢切断と装具とその限界 | 早稲田 明生 | 第33回日本靴医学会 |
講演「中足骨と足趾の骨折」 | 早稲田 明生 | 第77回JABO研修会 |
Endoscopic treatment for theperoneal tendon dislocation | Akeo Waseda | AFJO15thCONGRESS ASSOCIATION FRANCOJAPONAISE D’ORTHOPEDIE |
変形性足関節症における遠位脛骨骨切り術に対する外果骨切り術併用の有用性に関する検討 | 早稲田 明生 | 第44回日本足の外科学会 |
講演「距骨骨折」 | 早稲田 明生 | IBRAセミナー&ワークショップ |
講演「足関節果部骨折」 | 早稲田 明生 | 第12回日本足の外科学会教育研修会 |
Covered stentにより下腿動脈瘻を閉鎖した一例 | 小金井 博士 | 第29回末梢血管画像・血管内治療研究会 |
腓骨筋腱脱臼に対する鏡視下手術の経験 | 早稲田 明生 | 第11回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS 2019) |
論文・著書
論文タイトル | 著者 | 掲載誌名 |
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2019年度 | ||
Charcot foot の足をケアする靴と装具~糖尿病との関連を中心に~ | 竹島憲一郎、他 | 日本フットケア学会雑誌2019: 17(1); 1-7 |