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治験について

治験について

医療法人財団荻窪病院 臨床試験センターでは、治験やその他の臨床試験へのサポートや、治験に参加される患者さんへの対応を行っています。

センター長からのメッセージ

医療法人財団荻窪病院
臨床試験センター長
(副院長・循環器内科部長)
石井 康宏

医師紹介

循環器内科

副院長
循環器内科部長
地域連携室統括責任者

石井 康宏

Ishii Yasuhiro

入職
2007年
主な専門分野
心臓病のカテーテルによる診断・治療。特に虚血性心疾患における冠動脈造影法、カテーテル治療(カテーテル検査・治療実績:検査 約11,000例、治療 約2,300例)
認定資格・所属等Qualification / Affiliation
  • 医学博士
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本循環器学会認定循環器専門医
  • 日本心血管インターベンション治療学会指導医
  • 植込み型除細動器研修修了証取得医
  • 両心室ペーシング研修修了証取得医
  • ペーシングによる心不全治療研修修了証取得医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本冠疾患学会理事
  • 日本心血管画像動態学会評議員
  • 末梢血管画像・血管内治療研究会評議員 等
経歴History
1989年 千葉大学医学部 卒業
1989年 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器内科に入局
1992年 榊原記念病院循環器内科レジデント
1993年 本多記念東北循環器科病院循環器内科医員
1994年 埼玉県立循環器呼吸器病センター循環器内科医員
1995年 東京女子医科大学循環器内科心臓カテーテル室
1997年 医学博士号
1998年 オランダ・ライデン大学 循環器・放射線科スタッフ
2000年 東京女子医科大学循環器内科心臓カテーテル室長
2005年 大崎病院東京ハートセンター副院長 循環器科部長
2007年 荻窪病院循環器科部長
2009年 荻窪病院副院長

インタビューInterview

まずは、荻窪病院に着任されてから病院がどのように変わってきたのか教えていただけますか。

私は2007年10月に赴任し、10年が過ぎました。荻窪病院はこの地で長い間医療を行ってきましたが、2007年セコム医療システムが経営参画することになりました。新しく何かを始めようとしたときに、やはり救急医療に力を入れたい、そこで選んだのが心臓血管センターですね。2008年の4月に心臓血管センターができ、澤先生(心臓血管外科部長)が赴任されました。心臓血管外科と循環器内科がしっかりと連携し、この地区に少ない心臓の専門的医療を提供していくということになりました。
セコム提携病院と言っても、上からトップダウンで物事を命令するという方式ではありません。全国に20近くある提携病院が集まって勉強会をしたりして、みんなで”いいとこ取り”をしています。いいところをみんなで真似し合って、それでみんなでいい病院になっていこうというグループ作りをしています。非常に時間はかかるけれど、忍耐強くやっていくのがセコムのやり方です。そういうやり方で、病院はだいぶ変わってきたのではないかなと思います。

副院長というポストで心がけられていることはありますか。

副院長になってから心がけていることは、若い力(自分もまだまだ若いと思っていますが、)が何かやりたいと思っているときに、それを上の力で押さえないということです。何かやってみてだめだったら補正して、また少しやってもらって、自分で成長してもらいたい、そういう思いがすごく強いですね。

先生の専門の循環器内科の地域性についてお聞かせいただけますか。

やはり杉並区、練馬区の患者さんが8割、9割を占めています。地域貢献という観点で考えると、一つの病院だけで頑張ろうとするのではなく、城西地区、練馬、杉並、中野、板橋など、地域の循環器の先生方と連携を図り、一体となって患者さんにより良い医療を行うことが必要なのではないかと思っています。

地域のクリニックなども連携に関わっているのでしょうか。

もちろんそうです。今言ってくださったのは「病診連携」ですね。2008年4月から年に3回、荻窪循環器カンファレンスという会を開催しています。クリニックと病院スタッフが心電図の勉強会などテーマを決めて開催し、おかげさまで地域の先生方が毎回30-40人ほど集まってくださいます。そういう勉強会を行いながら、顔の見える「病診連携」を心がけています。まず近所のクリニックの先生方からご紹介をいただいて、血圧、狭心症、弁膜症、不整脈など様々な病気の患者さんに専門的検査・治療を行い、落ち着いたら紹介してくださった先生の所に戻っていただくという連携をとっています。

それでは患者さんとの関係はどうでしょうか。

患者さん向けには「みんなの健康講座」という会を開催しています。循環器内科領域の、たとえば高血圧といったテーマに限らず、熱中症、紫外線の話などを重ねて、30回を越えました。

循環器ですと、高齢の患者さんも多いと思います。体力的に不安に思われている方についてどうですか。

高齢化社会を実感します。実際、入院している患者さんの6割から7割が80歳以上の方です。昔は80歳を超えた高齢の方に心臓の手術とかカテーテル検査、治療は行っていませんでした。
でもそれはずいぶん前のことで、今は80歳を超えても元気な方はいっぱいいらっしゃいます。そういう方たちに対してどういう考え方で治療を行うかというと、“元の生活に戻れる”ということです。歩いてスーパーに買い物に行っていた人には、やっぱりまた元気に自立した生活に戻ってほしいという気持ちが強く、そこが判断基準ですね。80歳後半の方にカテーテルなんて、と言う人もいますが、当院では上記判断基準を原則として、元の健康な生活に戻るべく、安全にカテーテル検査・治療を行えるよう努めています。特に心筋梗塞といった生死にかかわる病態の場合にはたとえ90歳以上であってもカテーテルを行うことがあります。

治療方法の分野についてもお話を聞かせていただけますか。

大学病院に負けないくらいのレベルの専門的医療を行っていると自負しています。ですので、心臓に何かあったら、とりあえずいらしてほしいです。不安定狭心症、心筋梗塞、心不全などは24時間365日救急体制で受けています。また、最近ではフットケア・下肢救済センターも開設しました。整形外科、皮膚科、内科等と連携を取りながら、チーム医療を展開しています。

特徴についてのお話をもう少し聞かせていただけますか。

2013年7月に別館ができて、もともと一つだったカテーテル室が二つになりました。今まではカテーテル室が一部屋でしたので、時間がかかるような手技はなかなかできませんでした。心筋梗塞など、急を要する患者さんが運ばれた時に部屋がふさがっていると困るからです。
時間がかかる手技はいくつかありますが、その中でも心房細動に対する心筋焼灼術:カテーテルアブレーション治療は3時間から5時間くらい時間がかかります。今回カテーテル室が2室になったことで、これからは心房細動に対するカテーテルアブレーション治療を積極的に行っていきたいと考えています。
それから先程のフットケア・下肢救済センターの話ですが、最近は足の甲くらいまでカテーテル治療をする時代になりました。虚血を解除(=血流を再開させる)して、壊死する範囲を少なくする、切断範囲を小さくするということは、その方のADL、予後に関わるとても重要なことです。下肢の虚血の人、足が腐ってしまうくらいの方の5年生存率は非常に悪く、もともと高齢という要素もありますが、5割を切っています。少しでも生存率がよくなるのであれば、やはり治療してあげたいという気持ちがあります。

地域の皆さんへのメッセージをいただけますか。

病院が医療を提供するのは当たり前だと思っています。もう一つ、職員に豊かな生活を提供するのも当たり前だと思います。 でもやはりそれに加えて、地域に対して社会的な貢献をしていかなければいけないと思っています。地域に様々なかたちで貢献していくことが今後の病院の姿だと思っています。たとえば、災害が起きたときに、病院が地域においていかなる役割を果たすべきかという災害医療もその一つです。 地域の皆さんに何かあった時、真っ先に荻窪病院を思いついてもらいたいと思っています。

医療法人財団荻窪病院“治験事務局”は、2021年7月より“臨床試験センター”へ名称変更いたしました。治験のみならず多くの臨床研究のサポートをすでに行っており、実状に合わせた変更です。
「もっと効果がある薬はないの?」「もっと副作用が少ない薬はないの?」「自分に最適な薬を選ぶことはできないの?」「今飲んでいる薬と比較するとどうなの?」など、患者さんの医療への期待に応え、また、治験依頼者が精魂込めて開発した薬剤を先進医療に役立て、多くの患者さんの生活の質を向上させたいという切なる願いに応える過程をサポートしています。

また、一般社団法人National Clinical Databaseが行うデータベース研究をはじめ、多くの多施設共同研究に参加し、医療の質を高め、限りある医療資源が有効に活用されるよう、臨床研究にも積極的に取り組んでいます。

「医療を受ける側」「医療を提供する側」ともに目指すところは同じです。医療における両者の切なる思いを「健康で質の高い生活」というゴールに到達させるためのコーディネート役がまさに私たち臨床試験センターの役割だと考えています。

荻窪病院の臨床試験センターは、病院の中に在り、医療の担い手が運営しています。そのメリットは、臨床試験センターのスタッフが常に患者さんの近傍に存在し、患者さんの目線で治験や臨床研究をコーディネートできる点だと考えています。最先端の医療を提供するためにも今後も質の高い治験や臨床研究を実施し、新たなエビデンスを構築していくための担い手として努力を惜しまない所存です。

お知らせ


  • 患者さんへ

    治験についての詳しい説明と、治験に参加する際のメリット、デメリットなどについてご案内します。

  • 治験審査委員会

    医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)を基に治験が正しく行なわれているかどうかを確認する委員会です。

治験における手順書/書式

お問い合わせ

治験・臨床試験に関するお問い合わせは、臨床試験センターまでお願いいたします。

医療法人財団荻窪病院 臨床試験センター
〒167-0035 東京都杉並区今川3丁目1番24号
TEL:03-3399-1101(平日8:30~17:00)
FAX:03-5311-1602
E-mail:chiken@ogikubo-hospital.or.jp

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