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治療方法

足の診断・治療センター

 足の変形や靴を履いた時の痛みなど足のトラブルでお困りの患者さんは多いと思います。しかしながら、足の病気を見てくれる医療機関を探してみても“フットケア”、“足部病変”、“足の外科”など様々な用語が出てきて、いったいどこにかかったらいいのか迷ってしまう患者さんが多いのも現状だと思います。最近、足の診療を行う医療機関が増えていますが足の病気を扱う診療科としては、整形外科、形成外科、皮膚科、循環器科や血管外科など多岐にわたります。これは足のトラブルが外傷やスポーツのみならず糖尿病・リウマチなどの内科的疾患、足部の血流障害や靴などの履きもの、加齢による変化など様々な原因により引き起こされるからです。このためせっかく医療機関を受診しても、診察の結果、別な専門家を紹介されたり適切な治療方針を提示されない、などといった問題が生じてしまいます。

 このような現状に対応するため荻窪病院では整形外科と下肢救済・フットケアセンターが連携して足の診療を行う体制を整えました。整形外科(足の外科)では外傷やスポーツなどが原因で生じた骨折や障害から、外反母趾、足部・足関節領域の変形、原因不明の疼痛の診断・治療を専門的に行う部門です。これに対し、下肢救済・フットケアセンターは循環器科、腎臓内科、皮膚科、整形外科の医師により構成され主に糖尿病や血流障害が原因で引き起こされる潰瘍や感染、壊疽などの“足部病変”を対象としてチームで診察・治療を行う部門です。 足に何らかのトラブルをかかえてお困りの患者さんがいらっしゃいましたら当院地域連携室に是非ご相談ください。

足の外科

 “足の外科”とは“足首からつま先まで”すなわち“長靴に入る部分”を対象とする整形外科のひとつの専門分野です。当院、“足の外科”では外反母趾、足・足関節のスポーツ障害、捻挫後の疼痛遺残、距骨(きょこつ)骨軟骨障害、変形性足関節症、扁平足、関節リウマチによる足部変形など多くの疾患に対応しております。
“足の親指が内側を向いていてその付け根や足の裏が痛い”、“足首を挫いた後になかなか痛みが取れない”、“何も怪我とかしていないのに足首が痛くて腫れがとれない”、“足が痛いと思っていたら最近扁平足になってきたような気がする”という方、一度“足の外科”の門をたたいてみてください。

どのような治療方法があるのか?

外反母趾では、親指の付け根の内側に出っ張った部分の痛みを訴えられる方が多いのですが、親指以外の指にも変形があるとそれらの指が靴にあたる部分や、足裏にできたタコの部分に強い圧がかかり痛みが出ることもあり症状は様々です。治療としてはまず運動療法や装具(中敷き・靴型装具)などにより集中した圧を分散させ痛みの緩和を試みます。それでも痛みが取れない場合には手術が必要となりますが、一般的には矯正骨切り術(人工的に骨折を起こして骨の向きを変える手術)が行われております。矯正骨切りの方法としては様々な方法がありますが、当院では術後早期からのリハビリが可能となるスカーフ法を主に行っております。

入院期間は親指だけの変形の場合は3〜4日間ですが、変形がほかの指にもおよぶ場合にはそれらの指の治療も必要となるため2週間程度になります。術後4〜6週間は手術をした足の前のほうに負荷がかからない様な特別な靴を履いて通院して頂きます。

 関節リウマチの患者さんでも足に外反母趾のような変形をきたしたり、変形性関節症(関節の表面の軟骨がすり減った状態)を生じたりすることがあります。初期治療としては他の疾患と同様にまずは装具療法を試みますが、それでも痛みが取れない方には積極的に手術を行っております。

 リウマチの患者さんでは、同年齢の方に比べて骨が脆かったり、関節の破壊が進んでいたりする方が多いこともありますが、個々の状態に合わせて適切な手術法を選択すれば有効に痛みを軽減させることが期待できます。 足首の捻挫後になかなか痛みが取れない方がいらっしゃいます。一口に捻挫といっても、足首を捻ったことによりその周辺に様々な障害が引き起こされます。捻挫により一番損傷を受けやすいのは足首の外側の靭帯です。靭帯はそもそも関節において向かい合った骨同士がグラグラしないように安定させるバンドのようなものですが、軽微な損傷である場合には多くはそのまま治癒すると考えられます。しかし、損傷がひどく靭帯が完全に断裂してしまっている場合、放置していると靭帯が断裂したままの状態となり関節の不安定性(向かい合った骨同士がお互いにグラグラしている状態)を引き起こします。これがいわゆる“捻挫が癖になった”状態です。また、捻挫後に痛みが取れない別な原因として、捻挫の時に足首の関節を構成する骨同士が衝突した結果、“骨のうちみ”を生じていることがあります。これは距骨骨軟骨障害(離断性骨軟骨炎)と言われるものですが、これは一般的なレントゲン撮影では見えにくいため、MRIやCTなど特殊な撮影法により確認する必要があります。

 足首の不安定性がある場合には、まずは機能訓練と筋力訓練からなるリハビリテーションを行います。このリハビリテーションでは捻挫して足が傾いたとき、その傾きをいち早く感知して元に戻そうと指令を出す神経を敏感にすることと、実際にその傾きを戻そうと働く筋肉を鍛えることを目的としています。
それでも症状が改善しない場合には靭帯再建術を行っています。距骨骨軟骨障害に対しては、関節鏡を使用した内視鏡手術で出来るだけ侵襲の低い手術で対応しておりますが、病変が大きかったり骨欠損を生じたりしている場合には骨の移植が必要となることもあります。

 変形性足関節症や扁平足は特に高齢の女性に発症することが多い疾患です。変形性足関節症は、足首の骨折後に関節軟骨が損傷を受けたために後遺症として生じる場合があります。しかし、なかには脛骨(すねのほね:けいこつ)の関節面が足首の部分で内側に傾いている方がいらっしゃいます。このような場合、関節内での骨同士の接触に偏りが生じ長い年月をかけ徐々に関節表面の軟骨がすり減って、あるとき急に痛みがでることがあります。また、中年期以降に生じる扁平足は足のアーチを上方に引っ張るように頑張っている筋(後脛骨筋腱)が年齢とともに傷んできて生じることがほとんどです。この筋が傷んでくると内くるぶしの後ろ側に痛みと腫れが出てきます。外観上は足の先端部分は外側を向き、後ろから見ると踵が“ハの字”に傾いた扁平足になり、親指に外反母趾のような変形を伴うこともあります。治療としてはやはり装具(中敷き・靴型装具)でこれらの傾きを矯正する治療から始めますが、症状が改善しない場合には手術が必要となります。
  変形性足関節症に対しては関節軟骨の損傷の程度が軽い場合には関節の傾きを調整して骨同士の接触の偏りを矯正する“低位脛骨骨切り術”を、関節の破壊が著しい場合には、人工足関節形成術もしくは関節固定術を行っております。

・低位脛骨骨切り術   ・人工足関節

フットケア外来のご案内

ご挨拶

フットケア外来現在の日本では、高齢者の増加、食生活の欧米化とともに、動脈硬化や糖尿病の患者様は増加の一途を辿っています。動脈硬化による血流障害や、糖尿病があると、足の創傷は難治性となり、ひどい場合は壊死に陥り切断が必要となることもあります
このたび当院では、重症虚血肢(CLI)や糖尿病足病変(DM foot)の患者様を対象に、整形外科、循環器内科、皮膚科など複数科の専門医師が協力して診療に当たり、局所処置のみならず基礎疾患を含めて早期より治療を行うことにより切断を予防する、すでに壊疽に陥ってしまった重症の患者様においては極力切断範囲を小さくすることを目指して“下肢救済・フットケアセンター”を開設致しました。

スタッフ紹介

 皮膚科外来

小金井 博士

早稲田 明生

布袋 祐子

医学博士
日本内科学会認定内科医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医

1994年
東京医科大学 医学部医学科卒業

1996年
聖隷浜松病院

2001年
東京女子医科大学病院

2003年
東京都立府中病院

2008年
NTT東日本関東病院

2011年
荻窪病院入職

医学博士
整形外科専門医
整形外科学会認定運動器リハビリテーション医・スポーツ医・リウマチ医

1989年
産業医科大学 卒業

2007年
国際親善総合病院

2009年
慶應義塾大学病院整形外科

【専門】足・スポーツ

医学博士
慶応義塾大学皮膚科客員講師
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医


慶應義塾大学医学部卒業

【専門】尋常性天疱瘡などの自己免疫性水疱症、アトピー、ケミカルピーリング、皮膚科一般

人員構成

医師3名
循環器内科 小金井博士、整形外科 早稲田明生、皮膚科 布袋祐子
看護師2名(日本糖尿病療養指導士、皮膚・排泄ケア認定看護師)
理学療法士1名
管理栄養士1名

診療時間

火曜日午後

対象となる人について

動脈硬化や糖尿病などの持病があり
・足などにできた傷が治りづらい
・すでにある傷が膿んできている
・かかりつけの医師に、足などにできた外傷について「専門医に診てもらった方がいい」と言われた など

治療方法について

まずは、初診の段階で血流の評価を行います。
また、糖尿病をお持ちの方は糖尿病の評価も合わせて行います。
基礎疾患をきちんと診ることにより、その後の治療法を決定します。
ギプスを用いて患部への圧力を分散させるトータル・コンタクト・キャスト(TCC)法や、血管内カテーテル、あるいは管理栄養士による栄養指導など、様々な角度から、血流障害や糖尿病のコントロールを行っていきます。

外来の受診方法

全予約制のため、かかりつけの先生からまず地域連携室にご連絡いただければ幸いです。
03-3399-0257(TEL) 03-3399-0258(FAX)
診療予約兼診療情報提供書はこちら(リンク)からダウンロードができます。

足の傷でお悩みの患者様、開業医の皆様、一度当院にご相談ください。

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