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荻窪病院の各診療科の特徴をご紹介いたします

外科

院長・外科部長

村井 信二

Murai Shinji

■ 所属・認定資格等
医学博士
日本外科学会指導医
日本消化器外科学会認定医
日本消化器内視鏡学会指導医
日本内視鏡外科学会評議員
日本肝胆膵外科学会評議員
慶應義塾大学医学部客員教授(外科学)
■ 経歴

1987年
東海大学医学部卒
千葉大学医学部大学院卒

1987年
慶應義塾大学外科学教室入局

2009年
荻窪病院 病院長

当診療科のご案内

診療予定表

院長職にご就任されて4年という事ですが、
この4年大きく変わったことがあれば教えていただけますか。

 僕自身がこの病院に来て14年、院長に就任したのが2009年の9月です。4年間でさまざまな改革を行ってきましたが、いちばん心がけてきたことは、この荻窪病院の存在意義、価値を問い直し、この病院が地元の皆さんに提供していくべき医療、その方向性を明確にし、スタッフ一丸となってその実現に努めてきたことでしょうか。
 当院の歴史は古く、医療法人として都に認可された第一号です。しかし2009年当時、ここ杉並の救急、ニ次救急の約7割は、区外に搬送されていました。つまり救急の患者さんの3割しか区内で受け止められていなかったわけです。そこで、これは何とかしなければいけないと思いました。当時は1階の狭い部屋で年間約3,500件もの救急車を受け入れていました。さすがに限界を感じ、まず環境整備の中に救急医療を挙げ、2011年には別館建設に着手することができました。4年経った今現在も、地域中核病院として地域住民のニーズにあった急性期医療を中心とした医療の提供、その環境づくりに注力しています。

救急医療に力を入れていくというお話でしたが、
その後の救急受け入れの推移はどうでしょうか。

 救急件数は、コンビニ受診やコンビニ搬送が社会的に問題視された2010年頃に一時少なくなりましたが、それからまた徐々に増えてきている状況です。やはり、独居の老人が増えていることが影響していると思います。適切な振り分けをどの医療機関も頑張って取り組んでいますので、むやみに増えているというわけではありませんが、上昇していることは間違いないと思います。

院長として心掛けている事があれば教えていただけますか。

 医師や看護師だけでなく、病院スタッフ全員が医療のプロとして自覚を持って徹底して仕事に向かうことです。病院全体でその姿勢を持ち続けてもらいたいので、毎朝の朝礼など、常日頃からメッセージとして発信し続けています。すべての職種の人が、医療のプロとしてここに居るのだという自覚を持つ、良い病院作りは、それに尽きると思います。

次に、荻窪病院の外科の特長についてお話いただけますか。

 365日24時間、依頼があったら絶対断らないことです。そして、治療に関しては、その時できる最高の治療を常にやること。この2つは徹底しています。
 いちばん困るのは、「この先生だったら受けてくれるけど、あの先生だったら受けてくれない」など、患者さんにとって不利益な状態になることです。
 当院では、どの外来に紹介があったとしても、間違いなく同じ治療をするということを徹底しています。また、どの医師にかかったとしても、質の高い手術をする人間がその手術を担当します。そのために診断はきめ細かいカンファレンスで情報を共有し、全員で間違いない診断を心掛けています。

治療方針などが標準化されているということでしょうか。

 はい、それが基本です。また、当院の外科の強みは、腹腔鏡手術が非常に多いということです。それが何を意味するのかというと、低侵襲性、つまり身体にやさしく、負担のより少ない手術を受けていただけるということです。腹腔鏡手術には高度な技術が要求されますが、術後の痛みが開腹・開胸手術に対して極めて少なく、また傷跡もほとんど目立ちません。
 この地域には、高齢者が多くいらっしゃいます。その方たちの多くは、敷居の高い病院より、地元で治療したいという思いがすごく強いんですね。我々はそのニーズにきっちり対応し、努力を重ねることで信頼される病院になることを常に目指しています。
 腹腔鏡の手術だと、高齢者も元の生活に戻りやすいんですね。やはり傷が小さいというのは大きいことで、根治性が同じだったら傷が小さいに越した事はないです。傷が小さいと、体力も気力も消耗しないからです。

傷の小さな手術である腹腔鏡と単孔式腹腔鏡の
違いについて教えていただけますか。

 実は今は、ほとんど単孔式腹腔鏡下手術です。腹腔鏡の手術は、通常は4〜5つの穴が必要ですが、20年の歴史を経て、一つの穴で手術が行えるようになりました。おへそに2センチの孔を空け、特殊な機械で広げてポートを1本だけ挿入し、そのポートを通して5ミリのカメラ1本と鉗子2本を入れ、それを操作して手術をします。もちろん傷も一つで済むので低侵襲性(身体に負担をかけない)という点でも優れています。単孔式というのはスタンダードの腹腔鏡の手術をさらに進化したものだと思っていただければよいと思います。

手術件数が順調に伸びていますが、
これはその単孔式が関係しているのでしょうか。

 簡単に言えば、小さい傷で行った方が先程も申し上げたように、お年寄りでも負担が少ないということです。もちろん若い女性で盲腸などがあった場合も、傷が目立たない方がいいに越したことはないですね。こういう技術については、ことあるごとに地域連携のカンファレンスをやったり、学会で発表したりいます。学会での発表は、我々がやっている手術や技術、治療が世の中から共感を得られるのかどうか、間違っていないのか、その先を行っているかという基準や指針になります。井の中の蛙にならないよう、我々が提供する医療の質を日々向上していくとともに、外にも目を向けて、学会で点検し、次につなげていく努力を怠らないようにしています。

最後にメッセージをいただけますか。

 患者さんに必ず元の生活に戻っていただくことを常に心掛けて治療を行っています。低侵襲性、身体にやさしいというのは外科の最高峰のクオリティを目指す中に含まれます。外科の医師全員がたゆまぬ努力を重ねて、患者さんが元の健康な生活に戻れるような最善の選択肢を提供し続けていきたいと思っています。